皆さんこんにちは(^ω^)
今日も良い読書ライフを楽しんでいるでしょうか?
今回紹介する本は、著者『ヨシタケ シンスケ』さんの『にげてさがして』という本です。
ヨシタケさんの作品は多くあり、最近では又吉さんとの本も出版されている、売れっ子の絵本作家さんです。
今回紹介する本は、ジャンルとしては絵本になります。
この本を知ったのは、小学生の長女が本屋で『この本面白いから買って〜❤︎』と言ったので何気に購入した事がきっかけでした。
その夜に読み聞かせで読んでみましたが、その内容がとても良かったなと感じたので、今回紹介しようと思いました。
子供が寝た後に、もう1度個人的に読み返してしまいました。絵本というジャンルですが、大人にも心に刺さる内容で、むしろ大人のための本なのでは?と感じるくらいです。
では今から本書の紹介に入ります。
目次
- 本の概要
- 超現実的な話
- 気持ちの置き場所は変えられる
- 大事な人を探す
- まとめ
本の概要
作者紹介
- 絵本作家、イラストレーター
- 1973年神奈川県生まれ。
- 筑波大学大学院研究科総合造形コース修了。
- 現在は2児の父。
主な作品紹介
イラスト集
『しかもフタが無い』
絵本
『りんごかもしれない』
『なつみはなんにでもなれる』
『もしものせかい』
イラストエッセイ
『あるかしら書店』
『思わず考えちゃう』
『ヨチヨチ父』
などさまざまなジャンルで多数の著作があります。
本の内容
本書は49ページとページ数少なく一気に読める量で、内容も面白いです。
さらに絵も多彩に入っているので、目からも情報が入りやすく、非常に読み進めやすい本でした。
絵柄も可愛いい感じで、印象に残りやすかったです。
本書の特徴としては、物語とかではなく、本書の内容をイラストで表現している…といった感じになっているので、絵だけでもなんとなく本の内容が想像しやすいと感じました。
一応本書では男の子が出てくるのですが、これはイメージしやすいように書かれているだけかな?と感じます。
子供が読んだ時に、書かれている男の子と自分を重ねて考えられるようなイラストになっている。
内容は以降に書いていきますが、今回は印象的な言葉から本書の魅力が紹介出来ればと思います。
本書をおすすめの方
- 子供がいる親御さん
- 人間関係で悩みがある方
超現実的な話
本書のタイトルの『にげてさがして』にあるように、何かから逃げて、何かを探す事をテーマにしてるんだなとわかります。
そして、冒頭では多様な人がいる事を分かりやすい表現で書かれており、【『〇〇が得意なひと』、『△△が得意なひと』などさまざまな人がいる事を書かれています。その逆も然りで、『〇〇が苦手なひと』や『△△が苦手なひと』もいる。】など人の多様性や個性がたくさんある事をに触れています。
最初ここのページを読んだ時は、十人十色みたいな事で、色んな人がいるからその個性を大事にしたり認めて仲良くしましょう。みたいな内容の本なのかと予想していました。
しかし、その次のページで【『そうぞうりょくをつかうのがにがてなひと』も必ずいます。と紹介されます。そして、想像することが苦手なひとの特徴として自分の行動が相手にどう思われるのか想像できない。だからひとに酷い事を言ったりやったりする】ということが書いてあります。
確かに、思い返すと今まで生きてきた中で、私の周りにもなんでそういう事を言うんだろう?わざと嫌な言い方を選んでるの?と思わせるひとが何人かいました。
また、その他にも他人を悪くいう人がいたり、それを面白がる人もいたりします。
このような『想像力を使うのが苦手なひと』は言い換えると『自己中心的に考えることしかできない人』や『自分の損得だけで動く人』とも言えるのかなと感じました。
そして、こういう人の特徴は『攻撃的で支配的』な面も持ち合わせている印象で、自分の思い通りにならないと怒ったり泣いたりと感情的になりやすいかなと感じます。
なので、その人のご機嫌取りに頭を使って心を使ってしまうと、関わる人は幸せではないように思います。そして、そんな人のために自分の時間を使う事がいい事だとも思えません。
私は自分の子供がもし、人間関係で悩んでいた時は、その人から距離を取ったり逃げてもいいと言ってあげようと思っていました。
まさにこの本が冒頭で伝えている内容そのままだったので、本書を読んですごく共感したのを覚えています。
もちろん、逃げるばかりが良いとは思いませんが、自分が嫌な思いをする事からは逃げるという『選択肢』を持っておくことは、大人になっても大切なことだと考えています。
何事にも挑戦する人や頑張る人はかっこいいと思いますが、時には撤退を選ぶ事が最善の方法となることもあります。
そして、その選択肢があるだけでも気持ちが楽になるかと思います。
子供の頃からこの選択肢を持っておくことは、今後の色々な場面で『逃げてもいい場面』を見極める練習ができると思います。
いくら好きなことでも、部活や勉強でも、ずっと頑張ることは難しい、これは経験からわかるので、自分も子供の頃からこの選択肢を教えてくれる大人がいてくれたらもう少し楽に過ごせたかなと感じました。
逃げるというのは、生きるための『必須スキル』だと感じます。
気持ちの置き場所は変えられる
本書に書いてあった言葉で、もう一つ共感できるものがありました。それが『気持ちの置き場所を動かす事ができる』という内容です。
気持ちの置き場所を変えるとはどういう意味なのでしょうか?
多分ここは読んだ人で捉え方が異なるかもしれません。ここでは私が読んだ時にどう捉えたかで書いていきたいと思います。
冒頭で嫌な人や物事から逃げてもいいという内容で話は進みます。
その中で『気持ちの置き場所を変える』という意味を考えると…嫌だと感じている今の環境から逃げて、自分が安心できたり、ワクワクする様な、ポジティブな気持ちになれる環境を探してその場所に行く!
という事かなと感じました。いくら根がポジティブな人でも、嫌なことやストレスが多い環境の中で生活すると、自己肯定感が下がると思いますし、楽しくないと感じてしまうと思います。
なので、気持ちの置き場所とは、自分を肯定できるいい環境に移りなさい。という事だと感じました。
また、言葉だけで『気持ちの置き場所を変える』という事を考えると、物事を捉える時に色々な角度から見ること?
と何度か読み返す中で感じました。例えば、親に怒られたという経験は皆さんあるのではないでしょうか?
怒られるというのは子供の頃でも、大人になってからでもいい気持ちにはなれないものです。
しかし、この怒られるという事もその人の見方次第で捉え方が大きく変わります。
ある人は単純にムカつくだけかもしれません。ある人は心を無にして嵐が過ぎ去るのを待とうとするかもしれません。ある人は怒られた理由を考えて反省するかもしれません。ある人は自分のために真剣に怒ってくれていると感じて感謝するかもしれません。
物事1つとっても、自分の捉え方でその後の自分の感情は大きく変えられます。
だったら、同じ怒られるということに対して、なるべくポジティブな心でいられる捉え方を選択できた方が、自分のためにも良いかなと思います。
もちろん、怒られてすぐは嫌な気持ちになると思いますが、どう捉えたら穏やかでいられるのか?と考える癖をつけておくと、ネガティブな面とポジティブな面の両方が頭の中にある状態なので、どちらを取るのか、選択肢が持てます。
選択肢が増えて気持ちを選べるということは、『気持ちの置き場所を変える』事が出来るということにもつながるのかなと感じます。
絵本でここまで考えさせてくれるものは、初めてでした。子供はまだあまり理解で来てない様子でしたが、これからも定期的に読んでいって、言葉の意味を考えられる子供に育ってほしいと思います。
大事な人を探す
皆さんには大事な人はいますか?
本書では『逃げてもいいこと』、『気持ちの置き場所は変えられること』と、もうひとつ『大事な人を探すこと』について書かれています。
前の2つに関しては、自分の行動だけで完結できますが、大事な人を探すに関しては、実際に大事な人に出会うまで続けないといけません。
たまたま身近にいた人は幸運だと思います。それが家族であったり、友達であったり、もしかしたら外国の人かもしれません。大事な人だと感じるのも個々人で変わると思うので、答えがわからないのがこの『大事な人を探す』ことで1番難しいところだと思います。
私が本書を読んで大事な人ってどんな人なのか、私なりに考えました。その中の1つの答えとして『価値観の共有が出来る人』と感じました。別の言い方をすれば、1番の理解者とも言えるかもしれません。
この人と考えが似てるなぁ、とか行動や言動が共感できる!という人に会えたなら、それは『大事な人』なのかもしれません。
しかし、そんなふうに思える人と出会えるのは、この広い世界でどれくらいの確率なんでしょうか?きっと途方もなく低い確率なのでは?と考えてしまいます。
もしかするとすぐ近くにいるのかもしれませんし、まだ生まれていないかもしれません。はたまた、本の中の人かもしれませんし、漫画やアニメのキャラなのかもしれません。
自分と共鳴する人はどこにいるのかわからないから、本書では、どんな時も探す事が大切だと書かれています。
長い人生で、たくさんの生き物が生きている地球で、自分を理解してくれる人に出会えるだけでも奇跡的な事だなと思います。
だから、慌てずに長い目でまったりと探せばいいのではないでしょうか?本書を読んで、人生は大事な人に出会う旅なんだなと思わせてくれました。
そして、自分さえ動いて探して諦めない限り、色々な出会いが見つかり、大事な人と巡り逢える可能性があります。
今が悪い状況であっても、そういう出会いがあるかもしれないと考えられるだけで、希望が持てるひとがいるだろうなと感じました。少なくとも、私はそう思えました。
まとめ
今回紹介した本は、ヨシタケシンスケさんが書かれた『にげてさがして』でした。
本書は人生の指南書なのではないか?と思うくらい大事な事が書かれていたように感じます。しかも、それを絵本として子供にも伝わりやすい様に、短く簡単にわかりやすい内容で、でも、大人が読んでも共感できる内容です。
私が自分の子供に伝えたいと感じてた内容が書かれていたので、子供に繰り返し読み聞かせたいと思える1冊に出会えました。最後に本書をまとめて終わりにします。
- 逃げたい時は逃げてもいい
- 逃げる事は悪いことではない
- 大事な人を探す
- 大事な人を探すアンテナをはっておく
- 環境を変えて自分の気持ちが安定する所を探す
- あなたと足は動くためについている
以上です。本書は子供向けなので量も少なく読みやすいですが、大人にこそ刺さる内容だと感じます。
また、読み手によっても捉え方が変わるかもしれませんので、是非手に取ってご一読して頂きたいとおもいます。今回は以上です。ありがとうございました。