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Books#21 GIVE & TAKE 『与える人』こそ成功する時代

皆さんこんにちは(^^)  今日も最高の読書ライフを満喫しているでしょうか?

本日紹介するのは著者『アダム・グラント』さんの『GIVE &TAKE 「与える人」こそ成功する時代』という本です。

本書は一言で言うと、『上手に人に与える人が人生成功するよ』と言う事を教えてくれる本です。特に仕事関係での話で言えることですが、目先の利益だけを考えて行動したり、自分だけ利益があればと考える人が多い様に感じます。

自分の利益を1番に考えて行動すれば成功しそうですが、実はそうではないと著者は語ります。短期的にはそれで良くても、長期的な目線では失敗したり不利益を講じたりすることも多い様です。

今回は、人のタイプから仕事柄損しやすい人、成功しやすい人をタイプ別に分けて紹介してくれています。自分がどのタイプの人間なのか考えながら読むと楽しいので、皆さんも自分がどのタイプに属するのか当てはめながら読んでみて下さい。

そして、人に与える事が成功に繋がるとはどう言う事なのか?を紹介できればと思いますので、気になる方は読んで頂けると嬉しいです。では、内容の方に進みましょう(^^)

目次

  • 作者の紹介、おすすめの人
  • 人間は3つのタイプに分けられる
  • タイプ別の特徴
  • 成功できるギバーの条件
  • テイカーの見分け方、付き合い方
  • まとめ

作者の紹介、おすすめの人

作者紹介

  • 著者:アダム・グラント
  • ペンシルベニア大学ウォートン校教授。組織心理学者。
  • 1981年生まれ。同大学史上最年少の終身教授。
  • 『フォーチューン』誌の「世界で最も優秀な40歳以下の教授40人」、『ビジネスウィーク』誌の「Favorite Professors」に選ばれるなど受賞歴多数あり。
  • 「Google」「IBM」「ゴールドマンサックス」などの一流企業や組織で、コンサルティングおよび講演活動も精力的に行う。
  • 本書は24カ国語以上で翻訳されており、世界中の人々の「働く意義」を変えた大ベストセラーになっている。

オススメの人

  • 仕事で頑張っているのに成果が出ないと感じているひと
  • 人のためになる事がしたい人 など

人間は3つのタイプに分けられる

世の中の原理原則として、その根底にあるのは『GIVE&TAKE』と言う考え方だと著者は話ます。

これは資本主義社会では当たり前の考えではあると思います。利益を得るためにサービスを行ったり、その見返りにお金を支払ったり、まさに世の中『GIVE&TAKE』で回っていると言っても過言ではないと考えます。

まず初めに、本書で大前提となる人のタイプを紹介していきます。今回はこのタイプによってどんな行動をとりやすいか、日頃のマインドがわかります。まずはそのタイプを紹介しましょう。

  1. 『ギバー(与える人)』
  2. 『テイカー(受け取る人)』
  3. 『マッチャー(バランスをとる人)』

人の思考的行動に関して、大きくこの3タイプに分けられます。もちろん、ギバーと言っても与えるだけではなく受け取ることもしますし、テイカーでも与える事もします。

この3タイプ全てで『GIVE&TAKE』は行われる事を大前提として覚えていて下さい。

問題は、行動するにあたり、前提とする理論がなんなのか?というところです。

例えば、テイカーの理論としては、目的は自分がより多く受け取って利益を得たい『テイク』の思考から始まり、受け取りたいから相手に『ギブする』という発想です。

反対にギバーの理論で言えば、行動の順番が逆になります。相手の利益を考えて、まずはその人が必要としているものを『ギブする』。そして、結果として相手からお礼としての『テイク』が返ってくる。そこに見返りなどを求めるという思考ははじめはないが、結果として相手から『ありがとう』の意思を込めてお返しがくるという事です。

では、次の章からタイプ別の特徴を紹介していきます。

自分の普段の行動思考を、当てはめて、どのタイプに属してるのかを考えながら見て下さい!

タイプ別の特徴

まずはタイプ別に分けて、それぞれでどの様な行動をとりやすいのか、マインドも含めて紹介していきます。

タイプ① ギバー(他者重視型)

このタイプの人は、基本的には自分のことよりも相手の事を考えるタイプです。

マインドとして『相手にどんなことをしてあげられるだろうか?』という視点で物事を考えます。

お互いが価値を得られる『win-win』の状態を作れる様にする。仲間や友達などと頼り合うのは強さの源だと考えているので、多くの人々のスキルをより大きな利益のために活用する手段と捉えている。

他人の視点から見る能力に長けており、人には高い潜在能力があると考えている。協力的でサポートしてあげる事が多い。

全ての人の中に可能性を見出そうとする。頼られる事が多いが、その分相手に自分の時間を際限なく与えてしまいます。

自分が失敗してしまった時、素直に失敗を認める事ができて、柔軟に意思決定しようとする。そして批判を受け止めて、忠告やアドバイスに従える心の広さも備えています。

長期的な目線で物事を捉えているため、自分のプライドや評判が打撃を受けても構わないと考えられるのも特徴です。

タイプ② マッチャー(バランス重視型)

このタイプの人は、貸し借りの状態を常に均衡に保とうとするタイプです。

相手から何かしてもらったり与えてもらうと、その分だけお返ししなきゃと考えます。

そして、ほとんどの人はマッチャー気質である事も言えます。いわゆる一般の人です。公平性、平等、GIVE&TAKEの関係性を好みます。

約束や原則が破られると、見逃さない。『目には目を』や『等価交換』の信奉者なので、自分に不利益をもたらした相手に対しては、相手と同じ様にするのもこのタイプの特徴かもしれません。

自分と相手がお互いに損がないようにかんがえます。周りを見て人間関係のバランスを取ろうとします。

普段はギバー気質な人でも、ビジネスが絡んでくると、マッチャー気質になって、ギブとテイクのバランスを取ろうとする傾向にあります。

タイプ③ テイカー(利益重視型)

このタイプの人は自分の利益が最優先というタイプです。なので、基本的には自分が得をするかどうかの目線で行動していきます。

自分より下の部下や後輩には支配的な態度を取りやすく、先輩や上司には驚くほどに従順になり媚びへつらう事が多いのも特徴。

また、テイカーは自分がテイカーであることをレックしていると言います。(レックとはオスがメスに自分をアピールする行動のことです)。人で言えば、行動や言動などでその人がテイカーなのかどうかわかるというものです。特徴として…

  1. テイカーは自分自身のことだけで頭がいっぱいなので、一人称の代名詞(私)を使う事が多い。
  2. 報酬について、テイカーは自分が他の人より優れた人間だとみなして、給料が大幅に違うのは当たり前だと思っている。
  3. 自己讃美が強く、自分を紹介する写真(SNSのプロフィールなど)は顔をドンっと大きく載せているものが多い。

などです。自分は他の人よりも優れていると考える傾向にあり、人に頼ることは自分が弱くみられてライバルに潰されると考えてしまう。

失敗を認めず、プライドやメンツを守るために、失敗を取り戻そうとさらに投資をしてしまう。

批判されていると感じると、人からの忠告を受け入れる気になれない。意地を張ってしまうタイプがテイカーの特徴でもあります。

 

それぞれの特徴をあげてみましたが、簡単に見分ける方法としては、自分に利益があるかわからない人に対して、どの様な態度で接しているのか?ここを観察する事でその人のタイプがわかるかもしれません。後輩から評判が悪い人がいれば、その人はもしかしたらテイカータイプかもしれませんね。

どのタイプが1番成功しているのか?

では、その特徴を踏まえてどのタイプが成功または失敗しやすのでしょうか?

結果から言うと、著者が実施した調査で1番仕事で成功しづらいタイプはギバーでした。思いやりがあり、人を疑わず、相手の利益になるなら自分の利益を犠牲にする事も厭わない。そのためギバーはテイカーに比べて収入が平均で14%も低く、犯罪の被害者になるリスクも2倍、人への影響力も22%劣る事がわかっています。

では、成功を収めるのはテイカーかマッチャーのタイプどちらでしょうか?実はそのどちらでもありません。調査の結果で、仕事の業績や質が1番良かったのも、またギバーだったと言います。テイカーとマッチャーは成功するにしても程々…というところみたいです。そして、このタイプの序列に関しては、どの分野でも変わらないと著者は言われています。もちろん、テイカーやマッチャーのタイプの人でも成功者はいます。しかし、ギバーが成功することによる効果が大きく、ギバーが成功することで、周りの人の成功も増幅させてくれるのです。ギバーは成功から勝ちを得るだけでなく『価値を生み出す』事が特徴です。なのでギバーの成功は関係者も利益を得られる事が多いので、win-winになる事が多いのです。

成功できるギバーの条件

先程紹介した内容で、大きく3タイプの人間がいる事がわかりましたね。そして、仕事で成功できてるギバーと出来ていないギバーに分かれる事を書きました。

そこで、成功できるギバーと出来ないギバーの2タイプ、同じギバーなのに一体何が違うのでしょうか?次はそこを深掘りしていきましょう。

ギバーの種類は

  1. 自己犠牲型】タイプ
  2. 他者志向型】タイプ

に分かれます。それぞれについて説明していきましょう。

自己犠牲型

このタイプは他者の利益を追求する事を1番に考えて、自分の利益を考える事が出来ないタイプです。

相手のことばかりに時間とエネルギーを割いてしまい、そのツケを自分で支払っています。むしろそこまで相手に尽くすことは病的な行為に近く、ある生物学者は『病的なまでに他人に尽くすあまり、自分自身のニーズを損ねること』と定義しています。

他者志向型

このタイプは、自己犠牲型のギバーと思考が少し違います。他者志向型のギバーは他者の利益と同じくらいに自分の利益についても考えて行動ができるので、むやみやたらに人に尽くすという事はやりません。

他者の利益に対しての関心も大きく、さらに自己の利益も同じくらい関心を持って相手を手助けする。

win-winの関係を常に考えられる人が他者志向型のギバーなのです。なので、自分と相手の利益を損なわない範囲で『いつ、どこで、どのように、誰に与えるのか?』を常に考えて行動します。

ギバーの燃え尽き症候群

ギバータイプの人は、他者のために自分の時間とエネルギーを使う事が多いと話ました。

自分のために時間とエネルギーを使えない自己犠牲型のギバーに関しては、他のタイプと比べて生産性が著しく低くなり、燃え尽きてしまう人が多い傾向にあるようです。

燃え尽きてしまう原因として、与えた事による影響を、前向きに認めてもらえないことが原因だと著者は言っています。

与える時間とエネルギーを注ぎ込みすぎる事が燃え尽きる原因ではなく、困っている人をうまく助けられないとき、または実感が持てない時に燃え尽きると言います。

要は、自分が一生懸命やってきた努力は意味あったのか?価値があったのか?となった時に、努力は苦痛に変わっていき、無力感に襲われて燃え尽き症候群として表に出てきてしまうと考えられます。

このような経験は多少なりとも皆さん経験した事がある方もいるのではないでしょうか?では燃え尽きないためにどの様な事をすればいいのでしょうか?その対策がいくつか書かれてたのでそのうち2つほどを紹介します。

まとめて与える

まずは他人の事だけではなくて自分のことも思いやりる、他者志向型の考え方を取り入れるということです。

そうすることで、心身の健康を犠牲にする事は大幅に少なくなるはずです。自己犠牲のマインドでは、自分の事を度外視して相手のためだけに全てを与えようとします。

自分が傷つきながら相手を助ける事は美徳かもしれませんが、自分を大事にしてあげられるのは自分しかいません

私の考えでは、自分をちゃんと大切にして、他者に対しても自分と同じ様に大切な存在として時間とエネルギーを与える事が大切だと感じました。

そのためには、きちんと計画を立てる事が必要だそうです。日本の言葉で『一日一善』という言葉があります。これは一日一回良い行いをしましょうという教訓の様なものです。

継続は力なりという言葉もあり、毎日少しずつ与える事がいい様に感じますが、ある心理学者の実験で、1日に1回ずつ与えるよりも、1日に5つまとめて与えた人の方が幸福度が増したという結果が出ました。

実験の内容は至ってシンプルです。毎週5回親切をするという課題に対して、1日に1回親切をするグループと、週のうち1日で5回まとめて親切にするグループを比べてどちらが幸福感が大きいか?という内容です。

まとめて与えるには、それなりの時間や自分が元気があるかなど、色々な条件が整わないと出来ないので、計画を立てて効率的に行わないと出来ません。

なので、まとめて親切を行う事は『他者志向の戦略』であると言えます。逆に『自己犠牲のギバー』は相手に求められるがままに、その都度バラバラと与える傾向があります。

このやり方は気が散りやすく、疲労感も大きくなり、ギバーから必要な注意力と気力を奪ってしまいます。そんな状態で頑張ってしまうので、精神が削られてしまい燃え尽きてしまう事は想像に難くありませんね。

100時間ルールを決めておく

ギバータイプは、基本的に相手から見返りを求めない人が多く、ボランティア精神で自分の貴重な時間やエネルギーを与えています。

もちろん好きで取り組んでいる人も多く、相手のためになる事が嬉しいという人も多いと感じます。

しかし、与えた時間と自分の幸福度は果たして比例しているのでしょうか?それを調べた調査があるので紹介します。

本書で紹介されていたある調査では、60代半ばのオーストラリア人2000人を対象にした調査で、年間100〜800時間ボランティア活動をしている人は、100時間未満、もしくは800時間以上ボランティア活動している人よりも、幸福度と人生への満足度が高い事がわかりました。

なので、人への親切や実際のボランティア活動の時間を年間で100時間程に設定して行動すれば、自分も精神的に満たされて、得られて疲労感も最も少ないラインになると書かれています。

ちなみに年間100時間は、週に換算するとわずか2時間ほどです。調査でも、週に2時間のボランティア活動を始める事で、1年後には幸福度・満足度・自尊心が高まっている事がわかっています。

この事から、長い時間人に尽くすよりも、時間を決めて限られた時間の中で人助けをした方が、自分も相手も満足度や幸福度が高い事がわかりますね。

もし、際限なく人のために何かをしてるなと感じる人は、無償で何かをする時間を決めて行動する事を検討するのもいいかもしれないですね。

テイカーの見分け方、付き合い方

ギバーが1番仕事で成功するという事はわかりました。しかし、成功が遠のいてしまう原因として、相手のことばかりを優先してしまう事の他に、外的な原因として足を引っ張る存在がいます。それが『テイカー』という存在です。

テイカーによる失敗する原因として、3つの罠と呼ばれるものがあります。それは

  • 『信用しすぎる事』
  • 『共感しすぎる事』
  • 『臆病になりすぎる事』

があげられます。このうち、信用しすぎる事と共感しすぎる事についてそれぞれ解説していきます。

信用しすぎる事

愛想がいい人は好感が持てますが、私たちは愛想がいい人はギバーで、無愛想な人はテイカーだという固定観念があります。

優しそうで友好的な人を見ると、ついつい善人だと思ってしまいます。しかし、相手の表面上の態度ばかりに注意を払いすぎると、その内側にある肝心なものを見落としてしまうかもしれません。

実際に無愛想で不機嫌そうな人の中にもたくさんのギバーもたくさん存在します。

ギバーはまず相手に与えるという思考から入るので、自分の利益などの主張はほとんど行わないです。

テイカーの場合は、人から得ようとする事を第1に考えるので、一見愛想がいい人という印象を与えますが、与えるよりも多くのものを手に入れようと考えている事が多いです。

なので、慣れないと難しいですが会話や態度から相手の真意を感じ取る事が、テイカーを近づけさせない基本となります。

愛想のいいテイカーを見抜ける様になる事が、ギバーが食い物にされない防衛策となります。

そして、ギバーはどのタイプよりも相手の真意を見極めて、他人を正確に判断できる事がわかっています。それはギバーが人の振る舞いや考え、気持ちに敏感なので、テイカーの手がかりをつけやすいからです。

共感しすぎる事

相手に共感できるという事は人としてとても大切な事だと思います。しかし、それだけでは相手の真意がわからないままです。

ちなみに『共感』とは【相手の気持ちを理解して、同じ様に感じる事】だと理解していただけると良いかと思います。

共感するという事は相手の言っている事が全て正しいと感じてしまうとも言えます。しかし、テイカーはこの感情を利用して相手から貰えるものを引き出そうとしてきます。

例えば、自分の不幸話を引き合いに出してきて、可哀想だとギバーに思ってもらいます。ギバーは自分に何か出来ないかと自ら申し出て、相手が必要だと言ったものを準備するでしょう。

それが本当の話ならいいですが、それが全くのデタラメだとしたらどうでしょうか?それが本当だと問い詰めるのも難しいです。共感する事も人として大切ではありますが、搾取されないためには、人の視点で考える事が大切だと書かれています。

これはどういうことかというと、相手側の『気持ち』よりも、『利益』について考える事が大切だと書かれています。

これは感情と実際の利益を別々に考える事で、自分が騙されているのか?搾取されていないか?と考えるきっかけをくれると思います。

相手に共感だけしていたら、何かしてあげたいと思うのが自然です。しかし、そこに待ったをかけてくれるのが、相手の視点から考えるということになります。

この癖をつければ、相手の真意を見極めるタイミングとなるので、一旦冷静に考えられる様になりますね。

テイカーとの付き合い方

自分の利益を求めてくるテイカーに対して、その真意を見極める事は非常に難しいです。テイカーは愛想良く好印象という仮面を被っている事が多いから、騙されてしまうことも多いのです。

では、そんなテイカーとどのように関わっていけばいいのでしょうか?結論から言いますと、テイカーと付き合う時は、『マッチャーになればいい』のです。

ただし、ここで注意点があります。それは相手がテイカーなのかわからない時はギバーとして接した方がいいという事です。

それは、信頼は築くことこそ難しいですが、壊れる時は簡単だからです。なので、相手が自分の利益など要求が増えたり自分の事だけ話をする事が多いなどテイカーとしての特徴を出してきた時に、タイプを使い分けて対応する事が望ましいでしょう。

そして、もう1つの戦略としては『寛大なしっぺ返し』というものがあります。寛大なとはどういう事でしょうか?

まず、「しっぺ返し」に関しては完全にマッチャーの戦略で、相手が友好的な態度ならこちらも友好的な対応を取り、相手が張り合ってくる態度であれば、こちらも張り合う様に対応すると言った事です。これは多くのゲーム理論トーナメントで広く認められているマッチング戦略です。

しかし、しっぺ返しは与える事と相手に合わせる事を交互に繰り返す方が有効であるとわかっている様です。この事を『寛大なしっぺ返し』と言います。

やることは至って単純ですが、テイカーと3回関わるとした場合、2回は張り合い、1回はギバーとして寛大に対応する、というものです。

なんでもかんでもyes-manにならず、譲ってもいいと思えるところは寛大に引いて、こちらの利益にならないものに関しては強く押し返せる様に対応していきましょう。

まとめ

今回は、アダム・グラントさんが書かれた『GIVE&TAKE 『与える人』こそ成功する時代』について解説してみました。

内容をかいつまんでるので、私が大事だなと感じたポイントを紹介しています。

本書ではギバーの失敗や成功の体験談がたくさん実例として書かれており、それがなぜ成功したのか?また失敗してしまったのかを、ギバーやテイカーの特性から説明している内容でした。

本書を読んで自分がどのタイプなのか?また、成功できるギバーになるためにどの様に振る舞えばいいのかのヒントになれば幸いです。

最後に内容をまとめて終わりにします。

  • この世界には、ギバー・マッチャー・テイカーの3タイプがいる
  • ギバーは大きく成功するか、失敗するかに分かれている
  • 成功するギバーは他者志向型、失敗するギバーは自己犠牲型に分けられる
  • 自己犠牲型は自分を削って相手に尽くすので、燃え尽き症候群になりやすい
  • 善行はまとめて与える
  • ボランティアは年間100時間までと決めた方が満足度が高い
  • テイカーの相手をする時はマッチャーになる

以上がまとめでした。

最後に、相手にGIVEする事は自分の時間やエネルギーを分け与えるので、簡単には出来ないですが、本書の後半になぜ人は親切にするのか?の1つの答えがあったので紹介します。

心理学者のロバート・チャルディーニの言葉です。『困ってる相手を自己意識に同化させ、相手の中に自分自身をみ出す』とありました。少しわかりづらいですが、要は『相手を助ける事は自分自身を助けること』という事です。

人への親切をする事は、自分を満たす事にもなるし、自分が困っている状況でも相手からお返しに親切にしてもらえるかもしれません。

兎にも角にも、仕事や私生活で成功したいと思うならば、まずは相手へのGIVEの精神がある事が条件です。それと同時に自分が損をしないように立ち回る精神的なバランスが必要となりますね。

自分が損をしたくないというマインドから、得をしたいというマインドに変わってしまうと、ギバーからマッチャーやテイカーへと変わってしまいます。

本書の内容を確認して、成功できるギバーに近づけるようにしていきたいですね。

長くなりましたが、今回はこれで終わりにしたいと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。

ABOUT ME
KENP
30代で2児の父。子供が誕生してから、自分の一般常識や知識の低さに焦りを覚えて読書をするようになる。読んだなかで将来子供の為になりそうな本を紹介したいと考えブログを立ち上げる。年間読書20~30冊くらい。 趣味:読書・麻雀(オンラインゲーム)