皆さんこんにちは!今日も素敵な読書ライフを満喫しているでしょうか?
本日紹介する本は、精神科医の藤川徳美さんが書かれた、『医者や薬に頼らない!すべての不調は自分で治せる』を紹介したいと思います。
この本は一言でいうと『 体調不良は自分で改善できる』ことを教えてくれる本です。
原因がわからない体調不良や頭痛、貧血、お肌のトラブルなのど、人はそれぞれ多岐にわたる悩みを抱えているかと思います。
その原因は著者曰く栄養不足だと言われています。ですご、中には食事はしっかり3食で栄養もバランスよく食べているはずだけど?と疑問を持つ方も多いかと思います。
しかし、そこがそもそもの間違いであると問題提起しています。
その内容がどのようなものなのか?また、その解決策などを本書の内容に沿って簡単に紹介していきます。
目次
- 作者紹介、オススメの人
- 本書の肝!分子栄養学を理解しよう!
- あなたがあなたの医師になる
- 人類の英知に頼ってOK!
- タンパク質を、摂る!
- 鉄を、摂る!
- ビタミンを、摂る!
- まとめ
作者紹介、オススメの人
作者紹介 著者:
オススメの人
あなたがあなたの医師になる
本書の大前提で書かれている事は、自分で学び、自分で予防し、自分で治す。という事です。
著者は間違った常識として、病院に行けば病気を治してくれるという考えを示しています。もちろん病院全てが無意味と言っているのではありません。
急性的な病気や怪我で病院に行って治療してもらう事で、助かる人も多いと思います。しかし、基本的には病院の治療というのは対症療法です。
例えば、熱が出たら解熱剤を処方されたり、骨折をした場合は手術をするかギプスで固定をしたり、癌がわかった場合は手術で切除するか薬物療法をするなど、何かあってから対処をするというものになります。
これは、警察が事件が起きてからでないと出動出来ない、みたいな事と似ているかなと思います。
ですが、そうならないために何か手をうてればいいですが、それは個人による予防の意識に大きく左右されるところです。
特に、慢性的な疾患の治療は日頃からの生活の質をどうするかによるところも大きいため、本人にどれだけ予防の意識があるかで、病気になるかどうか大きく分かれると感じます。
なので、健康でいるために普段から意識をする事で慢性疾患はある程度防げます。
なので、あなたの体を管理するために、あなたが自分で知識をつけて生活を改めていく医師になる事を著者は推奨しているのです。
そんな中で、本書は健康でいるために栄養という観点から説明してくれています。
どんな栄養を摂れば病気を防げるのでしょうか?一緒に学んでいきましょう!
本書の肝!分子栄養学を理解しよう!
本書では、分子栄養学を基にして話が進んでいきます。なので、まず大前提の『分子栄養学』とはなんなのか?を理解してから入ることで、話が理解しやすいかと思うので、まずは分子栄養学とはなんなのかという説明をしていきます。
分子栄養学とは?
分子栄養学(Orthomolecular/オーソモレキュラー)とは、「個々人にとっての最適な量の栄養素を摂って、細胞(分子)の1つ1つをきちんと機能させていくための栄養学」だそうです。
また、分子栄養学を用いた栄養療法(オーソモレキュラー療法)では、慢性的な症状に対する寛解も期待できるというものです。
しかし、従来の栄養学でも栄養指導などは行われていましたが、分子栄養学とは何が違うのでしょうか?
従来の栄養学に基づく指導・・・
従来の栄養学では、一般の方に向けて、例えば10代の人であれば〇〇くらい野菜を取りましょう。、60代以降では△△くらいを目安に野菜を取りましょう・・・というような、ある種の平均値を目安に万人にはまるような指導をするのが一般的です。
分子栄養学に基づく指導・・・
分子栄養学に関しては、個々の状態に合わせて足りない栄養を補い、健康にしていきましょう。という考えのもとで指導をしていきます。
なので、血液検査などで不足している栄養素を体が求める必要量まで補充出来るようにする指導を指しています。
そして、先生曰く日本人にはある傾向があるようです。それは、①タンパク質、②鉄、③ビタミン類に関しては不足している人が大多数だということです。
そこで、次からは現代の日本人が不足傾向にあるタンパク質、鉄、ビタミンに関して説明をしていきます。
なぜ取らなければいけないのか?どうやって補充していけば良いのか?など参考にして頂ければと思います。
人類の英知に頼ってOK!
特に本書ではタンパク質・鉄・メガビタミンなどを積極的に摂ることを推奨されています。
しかし、食事だけで必要量を賄うのは非常に難しいです。そこで著者は、プロテインやサプリメントなどを使用することが簡易的かつ確実と言われています。現代では、栄養補助食品として様々なものが売られており、手に入れること自体は簡単になっています。
確かに、1日で必要なタンパク質だけを摂るにしても、卵〇〇個、肉〇〇g、ビタミンや鉄でも野菜〇〇gなど、1日でもとても食べ切れる量ではありませんし、買ったら値段どんだけになるんだ…とお金を工面するのも難しそうです。
もちろん自然食品から摂取できるのが1番望ましいことはわかっていますが、必要量を毎日食事だけで完璧に摂れている人はほとんどいないのではないでしょうか?
なので、費用面でも栄養面でもそれを補ってくれるのが『プロテインとサプリメント』になってきます。
最近は飲みやすいものも増えていることや、ネットなどでポチポチするだけで簡単に手に入る様になっています。
なので、足りていない分を補うという意味で、プロテインやサプリメントに頼る事は全然ありだと私は思います。
もちろん過剰に摂り過ぎたりする事などの注意が必要なので、1日の摂取目安量を守ることや、持病がある方はかかりつけの医師などに相談するなどは必要なので、実際使用する際は自己責任になりますのでご注意を!
しかし、現代の日本人は質的な栄養不足だとはじめに説明した通りなので、ものはあるけど栄養素が足りていないのが現状です。
なので、その足りていなりものを必要に応じて足してあげる事は体にとって悪いことではありません。
初めは抵抗のある方もいるかもしれませんが、試してみると体調の変化を感じられるかと思いますので、まずは少量からでも使ってみることをおすすめします。
タンパク質を、摂る!
人の体は色々なものがタンパク質から作られています。筋肉・臓器・血液・皮膚・髪の毛・爪などもほとんどがタンパク質を基に作られています。
なので、普段からタンパク質が足りていないと、体を修復したり、維持したりすることが難しくなります。
そして、このタンパク質の代謝が維持されていることがそのまま「生きている」ということになります。つまり、生きていく上で必須なものなのです。
ちなみに、タンパク質は英語でプロテイン(Protein)といい、これはギリシャ語の「最も大切、第一の」という意味のprōteîosという言葉が語源となっています。
昔からタンパク質が重要という考えがあったのだと推測できますね(^^)
それと、体の重要な性質に『ホメオスタシス(恒常性)』というものがあります。これは、生きるために体を一定の状態に保つための性質です。
ホメオスタシスが崩れる時というのは、例えば病気になった時などがあります。
このホメオスタシスから逸脱した時に、元に戻そうとする力(自然治癒力)が働きます。なので、体の元になるタンパク質が豊富にあると、病気を治しやすくなったりするなど、大抵は自然治癒力の力だけで勝手に治ってくれるのです。
この力こそが不調を自分で治す力になってくれます。ホメオスタシスがちゃんと機能するように、その材料となる栄養素をちゃんと摂りましょうね。と言うのが、本書の肝となるので、覚えておきましょう!
プロテインは1日2回
では、1日に必要なタンパク質はどのくらい取れば良いのでしょうか?
本書では、最低でも1日に体重×1.5gは確保して欲しいと書かれています。例えば、体重が50kgの女性では、卵3個+牛肉200gが最低ライン、65kgの男性では、卵3個+牛肉300gが最低ラインだそうです。
しかし、毎日これほどの食事はほとんどの人が難しいのではないでしょうか?そこで、筆者はプロテインを1日に20g×2回飲むことを患者さんに指導しているようです。
体重50kgであれば体重×1.5gで、1日に75gのタンパク質を摂る必要があります。なので、約半分はプロテインから取れる計算になります。
同じように体重65kgの人は97.5gのタンパク質が必要なので、大体半分程度はプロテインで摂取出来る計算です。
しかし、普段からタンパク質が不足している人が急に飲み始めても、お腹を下す可能性もあります。これは、普段からタンパク質を摂取できていないことからくる、タンパク質の消化吸収するための消化管に仕上がっていないのが原因です。
なので、飲み始めは少しプロテインの量を減らしてスタートして、徐々に規定値まで飲めるように増やしていくことを勧めています。
また、文献によりまちまちですが、1回の食事で吸収できるタンパク質の量はある程度決まっているという説もあります。
それは個人差もありますが、大体30〜50gと言われていたりもします。しかし、運動していたらタンパク質の吸収量が増えるため、一概にはどのくらいとかは言えません。
しかし、こまめに分けて飲んだ方が、タンパク質は身体に使われやすいので、一気にたくさん飲むよりも、分けて飲む方が無駄なく飲めるのでおすすめです。
特に鍛えている方などは、空腹時間を作ると筋肉から必要なエネルギーを抽出して使おうとする『糖新生』という働きにより筋肉が痩せてしまうので、できれば1日に5〜6回などこまめに分けて摂取するのが良いでしょう。
タンパク質の指標、BUN
BUNとは尿素窒素の事です。よく健康診断などで血液検査した時に見かけるかと思います。
窒素は三大栄養素の中の糖質や脂質には含まれておらず、タンパク質にのみ含まれていることから、窒素量=タンパク質量を示す指標になっています。
なので、検査でBUNの数値が低いとタンパク質不足だということがわかりますので、数値ごとにそれぞれどんな状態なのか見てみましょう。
BUN10以下・・・
最重度タンパク質不足を示しており、女性の患者さん1/2が最重度のここに当てはまると著者は言われています。
BUN10以下の人は、1日20g×2回のプロテインを飲めていない人が多いです。原因としては、消化酵素もタンパク質なので、それが足りておらずプロテインを消化吸収できないからです。
このような人は、プロテインを飲むと胃がムカムカしたり、ゲップが出たり、お腹を下すなどの反応が出るようです。
なので、始めの方は1日に5g×3回などの少量から開始して、タンパク質摂取を継続することから始めます。
大体3ヶ月程度で消化吸収能力が向上し、規定量の1日20g×2回が飲めるようになります。
もちろん個人差もあり、中には年単位かかる人もいるみたいなので、まずは少量でも毎日飲む習慣をつけて、徐々に量を増やしていくことから始めましょう。
プロテインを規定量飲めるようになるところがスタートラインなのです。
BUN10〜15・・・
重度タンパク質不足を示しており、規定量のプロテインは飲めるものの、BUNの数値が増えない状態の人です。
ここの数値の人は無理のない範囲でプロテイン量を増やしたり、肉や卵の摂取量を増やしてとにかくタンパク質の摂取を継続する必要があります。
改善までに数年かかることも多いようです。特に女性で30年や50年来のタンパク質不足の人がとても多く、タンパク質が不足しているのが当たり前の体の状態に慣れているので、体質を変えて改善するにはどうしても時間がかかります。
なので、ここではとにかく根気よく続けていきましょう!
BUN15〜20・・・
軽度〜中等度タンパク質不足を示しています。規定量のプロテインを継続していると、BUNは20を超えてきます。
体内の窒素が十分に満たされていることで尿に溢れ出している状態です。この状態が理想で、短期的にはタンパク質不足が解消された状態です。
しかし、他のタンパク質量を測る目安には他の項目もあります。それがアルブミン値(Alb)やGOT、GPT、γGPTなどです。これらが低い状態であれば、体内のタンパク質不足は解消されていないと言えるので、それらの数値と合わせて見ていくと良いでしょう。
タンパク質が全ての始まり!
後から紹介する鉄やビタミンに関しても、体にとって大事で必要な物なのですが、まずはプロテインを1日の必要量摂れるようになる事が始めの一歩となります。
というのも、タンパク質が足りていない状況で鉄やビタミンを摂取しても効果が得られにくいのです。逆にいうと、タンパク質が足りていれば、他の摂取したものも効果が出やすいことがわかっています。
なので、まずはプロテインなどで補いながら体に必要なタンパク質をまずは満たしてあげること!そこから次のステップに進めるのです。
お手軽に始められるので、食が細い人や1日にタンパク質が足りていない人はぜひプロテインを始めてましょう!最近では色々な味のプロテインも出ており飲みやすくなっているので、続けやすいと思います。
鉄を、摂る!
タンパク質をしっかり取れるようになったら、次はメガビタミンです。しかし、その前に、メガビタミンにも摂取する順番が存在します。
メガビタミンを開始する前に、まずは『鉄』を満たす必要があります。著者は特に女性の不調には鉄不足が影響していることを指摘しています。
なので、メガビタミンを語る前に鉄についての理解をしていきましょう!
鉄不足は圧倒的に女性に多い
先生のところには女性のうつ病やパニック障害とみられる症状の方も多く訪れるとのことです。
そして、その症状の原因となるものが『鉄不足』によるものだと臨床的に確かめられたようです。
なので、一定の女性患者に鉄を投与することでみるみる改善されたといいます。
ではなぜ、女性は鉄不足となりやすいのでしょうか?
理由は主に月経です。月経のある女性では殆どが鉄不足に陥っており、特に日本は貧血大国とも言われているようです。
そしてビックリしたのは、貧血でなくても鉄不足である人は多いようで、「かくれ鉄不足」と呼ばれているそうです。
このかくれ鉄不足の人は貧血の指標である『ヘモグロビン値(Hb)』が基準値にあっても、体内で貯蔵されている鉄の量を表す『フェリチン値(Fr)』が低いです。
フェリチンは鉄と結合しているタンパク質の1つです。イメージとしては、ヘモグロビンは体に使われるための鉄、フェリチンは体に貯蔵されている予備の鉄だと理解してもらえば良いかと思います。
この鉄不足は精神障害の他にも、だるい、おもい、つらい、イライラする、頭痛がする、元気が出ないなどの不定愁訴として現れます。
フェリチン値は基準が概ね100ng/mL以上です。女性は月経で鉄が少ない傾向ですが、少なくても50ng/mL以上は欲しいところです。
30ng/mL以下では重度の鉄不足となります。そして、30ng/mL以下では著明な貧血症状を認めます。フェリチン<12ng/mLでヘモグロビン濃度が正常でも鉄欠乏性貧血と診断されます。
この数値をもとに、日本人女性(20〜49歳)のフェリチン値を見ると、100ng/mL以上の人はほぼいない状態と言われています。
基準値の半分である50ng/mLに関しても年代別の平均値は届いていないのが現状です。つまり、ほとんどの女性は鉄不足だということがわかっています。
ここで、海外に目を向けてみます。なんと海外では鉄不足の人が少ないことがわかっています。特に、欧米では鉄分を含む肉を日本人の3倍ほどは食べていることや、小麦粉に鉄を添加するなどで、国として鉄不足の対策が行なわれているのです。
というのも、欧米は昔にペラグラが増加しており、栄養不足が深刻化していました。そこで1942年に米国保安局から『全米に流通する全ての小麦粉にビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、葉酸、鉄を添加することを義務付ける』という決定をしました。
それからは鉄欠乏性貧血やペラグラは激減し、現在は他の欧州諸国も米国政府と同じような対策を行なっているのです。
しかし、日本ではそのような対策は全く行われていません。日本は約90%以上の小麦粉が輸入商品ですが、その中に鉄は入っていないのです。これが米国や欧州諸国と比べて日本人女性の鉄不足の多い理由です。
ペラグラ
- 代謝内分泌疾患の1つで、ナイアシン(ビタミンB3、ビタミンPP)欠乏症(栄養失調)と言われています。
- ナイアシン不足に加えて日光に当たることによって発症し、まず光線過敏症が生じ、顔に左右対称の赤い発疹が出るといいます。その後、消化管全体が侵されて吐き気、嘔吐、便秘、下痢などの症状が現れ、舌と口に口内炎が生じる。また、喉や食道にも炎症が起こる。
- 症状の進行で疲労、不眠、無感情を経て、脳の機能不全(脳症)による錯乱、見当識の喪失、幻覚、健忘などが起こり、最悪の場合死に至る。
鉄のあれこれ
鉄は主に2種類、ヘム鉄と非ヘム鉄というものに分かれるのですが、みなさんご存知でしょうか?これらの違いは、消化のされやすさに違いがあります。
非ヘム鉄
- 野菜や穀物などに含まれている鉄分。
- フィチン酸、タンニンなどの作用で体への吸収が阻害されやすい。
- 胃壁や腸管が荒れやすいとも言われています。
- 日本人が食事から得る鉄のうち、約85%ほどはこの非ヘム鉄の方だという見解もある。
- 非ヘム鉄は吸収されずらい性質。オーソモレキュラー栄養医学研究所の記事より、吸収率は3〜5%程度。
- 日本の病院で保険を使って処方される鉄剤は全てこの非ヘム鉄になります。
ヘム鉄
- 主に肉や魚に含まれている鉄分。
- 鉄イオンがポルフィリン環というものに囲まれているため、吸収する際に阻害されにくく、また胃壁や腸管にも優しいという特徴がある。
- ヘムオキシゲナーゼという酵素が鉄の吸収量を調整してくれるので、過剰摂取になりにくいというメリットもある。
- オーソモレキュラー栄養医学研究所の記事では吸収率が10〜20%程度と非ヘム鉄よりも高いことがわかります。
- 主にドラッグストアなどで売っているサプリメントで手に入ります。
以上のことを踏まえて、摂取するなら断然ヘム鉄がいいと言えます。しかし、サプリメントでのヘム鉄は非効率なので、著者はキレート鉄というものの摂取を勧めています。
キレート鉄
- キレート鉄はヘム鉄よりもさらに吸収率が良いとされている鉄分。
- 主に海外のサプリメントにキレート鉄が入っています。
- 鉄分自体が吸収率の低い栄養素ですが、キレート鉄は構造上アミノ酸に囲まれた鉄分で、吸収の際はタンパク質と勘違いされて吸収され血中に溶け込みやすいという性質があります。なので、ヘム鉄と比べても吸収率がさらに良いと言われています。
しかし、ここで注意なのですが、キレート鉄で検索をしてみるとあまり良く書かれていないことが多いです。
その理由は『過剰摂取になりやすい』ことや、『小児の誤飲』で鉄の過剰摂取による中毒症状などが原因になります。
また、キレート鉄によるサプリメントでは、フェリチン(体に貯蔵される鉄分)の数値は上昇が見られるが、ヘモグロビン(血液中にある使われてる鉄分)に関してはあまり数値が上がっていないなどの現象も見られることもあるなどもあるため、血液検査などで定期的に鉄の状態をモニタリングしながら服用するのがいいかと思われます。
試される時は心に留めておいて下さい。なんでも摂り過ぎは禁物ですね。しかし、効率的に鉄が吸収されやすいのも事実としてあるので、もし貧血やイライラ、頭痛などで悩まれている方は検討してみるのも良いかと思います。
ビタミンを、摂る!
タンパク質や鉄を十分に取れたら、身体の調子が良くなりより多くのエネルギーを作ろうとしてくれます。
そこで必要になるのが『ビタミン系』です。ビタミン系は今までに摂った栄養がエネルギーに変換される時に必要となるものです。
必要量としては今までの栄養素と比べると多くはありませんが、体に必要なエネルギーを作るために必要不可欠なものです。
体内で作られるものや、外から取り入れないといけないビタミンまで様々あります。
体のエネルギーは細胞内にあるミトコンドリアという所で作られています。そのエネルギーとなるものがアデノシン三リン酸(adenosine tri-phosphate:ATP)という物質です。このATPがあることで体や頭を使つたりしながら生活が出来ます。車で言えばガソリンのようなものですね。
そして、体の中で良いガソリンを作るためにタンパク質や鉄などが必要なんですね。しかしこのATPは、元となる栄養素で作られる数が違ってきます。
簡単に言えば、糖質から出来るエネルギーは簡単に生産できますが作られる数が少ないです。作られるATP個数は2個です。一方で脂肪酸から作られるATPはビタミンや鉄を使って作られます。ATP個数は36個または129個と、数の差が歴然ですね。
なので、今まで言ってきた、タンパク質や鉄を摂るなどは、糖質主体のエネルギー資源の代謝から脂肪酸主体のエネルギー資源の代謝に変えることを推奨しているということです。
この脂肪酸代謝を最近ではケトン体代謝と言われており、この脂肪酸主体の代謝に体質を変えることが必要なのです。
そのためには、体の中の糖質を少なくなること、タンパク質と鉄を満たすことで脂肪酸代謝をしやすい体に変わっていくということです。タンパク質(増)+糖質(減)+鉄(増)+ビタミン系(増)=健康な身体、ということになります。
糖質の代謝には鉄やビタミンは必要ありませんが、脂質からの代謝では必要となります。なので、このATPを増やすためのビタミンを本書では『ATPブーストサプリメントセット』として紹介されていましたので、簡単に説明していきます。
このビタミン系が基本セットになるので、これだけでも覚えておくと身体に良いかと思います!
ATPブーストサプリメントセット!
①鉄:キレート鉄
- 必要量:100mg
- 電子伝達系の最終段階に鉄が必要。
- 鉄不足で電子伝達系の機能やクエン酸回路機能が低下し、ATPが少なくなる。
②ビタミンB
- 必要量:100〜300mg
- ビタミンB(特にB1不足)では、ピルビン酸がアセチルCoAに代謝されずにクエン酸回路機能が低下する。
③ビタミンC
- 必要量:3000〜9000mg
- 脂肪酸をミトコンドリアに取り込む際に必要な、カルニチンを合成する補酵素として働く。
④ビタミンE
- 必要量:400〜800IU
- 酸素、ビタミン、ミネラルがミトコンドリア内に取り込みやすくなる。
- ビタミンE はB、Cの効果を強める働きもある。
このATPセットを開始するタイミングは、体の中にタンパク質と鉄が必要量満たされている時です。
なので、不足している段階では開始しません。著者曰く、初めから網羅的にたくさんの栄養をとっても効果が出づらいとのこと。
上手いこと相互作用を出すためには順番が大事だということです。
まずは①タンパク質を満たす、次に②鉄を満たす、そして③ビタミンを満たす。これで体の不調は大体が改善していくということです。
そこからさらに、必要なを摂るために、追加でサプリメントを取っていくのが良いと言われてます。皆さんもまずは糖質主体の食事が多いのなら、食事内容から見直し自分で体調不良を改善してみてはいかがでしょうか?
体調が良くなれば、病院に行くための時間やタクシー代、薬代、病気への不安などが軽くなるかもしれません。
まとめ
今回は精神科医の藤川徳美先生が書かれた『医師や薬に頼らない! すべての不調は自分で治せる』を簡単ではありますが紹介してきました。
今回はタンパク質、鉄、ビタミンを必要量摂取していけば、不調が改善していくという内容でしたが、皆さんは自分の食生活はどうでしょうか?
今回の内容は、足りていない分を、プロテインやサプリメントから摂ってもOKでしたので、非常に簡単に取り組める内容だったと思います。
また、今回は紹介しきらなかったですが、ATPセットの他にもアドオンセットといって、また別のビタミン系の紹介や、先生が実際に治療した患者さんの症例集などもあり、さまざまな症例に対して分子栄養学に基づく治療をした結果を書かれています。
ADHDやアルツハイマー型認知症、過食症などその他にもさまざまな症例に対して実践して、効果がみられたというのが書かれていました。
もし興味があればぜひ本書を手に取ってみて下さい。
それでは最後に内容をまとめて終わりにします。
- 身体に足りていない栄養素を摂る事が大切
- 日本人は質的栄養失調になっている
- 糖質過多の人が多い
- タンパク質・鉄・ビタミンを、摂る!
- プロテインやサプリメントを使うことは悪いことではない
- ただ摂るだけはNG!①タンパク質、②鉄、③ビタミン系の順番で体を満たす!
- 糖質主体から脂質主体のエネルギーを作れる身体にする
以上です。自分の体は自分で面倒を見ないといけない時代です。
結局、自分を1番大事にしてあげられるのは『自分』だけです。家族や友達、医者などではありません。
なので、何が良くて何が悪いのかを自分で判断していき、健康な体を維持・改善していけたら、未来の自分が喜びますし、時間やお金も病院に使うことはなく生活も充実するでしょう。
それでは今回も最後まで読んでいただきありがとうございました♪