教養の本

Books#9 『神さまとのおしゃべり』

今回紹介する書籍は、さとうみつろう氏が書かれた『神さまとのおしゃべり』という本です。

この本は一言でいうと、『自分たちは生まれながらにもう幸せなんだ』ということを教えてくれる本です。

本書は2014年に初版発行。amebaブログで大人気の自己啓発ブログ、「笑えるスピリチュアル」のさとうみつろう氏の作品です。本書ではさとうみつろう氏が主人公(以下さとう氏)で、ある日神さまが語り掛けてきて幸せになる為の授業を受けていく話です。

主にさとう氏と神さまの会話形式で話が進行していきます。本書は500ページほどあるちょっとボリューム感のある作品ですが、神さまと対等に話すさとう氏とちょっと口の悪い神さまとの掛け合いが面白いので、すらすら読めてしまいます。

また、日常生活で遭遇しそうな場面を切り取りながら、神さまがさとう氏に幸せになれる考え方を教えてくれています。また、格言が随所にちりばめられており、心に刺さる言葉やハッとさせられる言葉が多く、気づきや学びが多い作品でした。今まで自分が見てきた世界を別の角度から見せられている様な感覚になりとても勉強になりました。

そこで今回は、最初で本書の概要に触れた後に、私が学びになったなと思う内容を紹介していきたいと思います。すべて紹介するとかなりの量になるので、今回は内容を厳選して紹介していきます。

もしこの記事を読んでもっと本の内容を知りたいと思っていただけたら、是非本書を手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

目次

  1. 本書の概要
  2. 人はもうすでに幸せ
  3. 固定観念を変えるには?
  4. 想像のコツ
  5. 不足も必要
  6. 幸せでありたいなら感謝をする
  7. まとめ

①本の概要

本書は主人公のさとう氏の日常を切り取って、神さまが助言を行い生活の中で起こる色々な行動や現象に対しての考え方を教えてくれています。特に重要だと思うキーワードとしては、①幸せになる為の思考、②固定観念、③感謝の心の3つが私的には読んでいて重要だと思いました。

また、その他にも章ごとに話に出てきた神さまの教えとして格言的なものが紹介されています。それだけ読んでも生活の中で考え方を変えるきっかけを与えてくれる魅力的な言葉が多いのでオススメです。

本書の内容は、仕事や人間関係、お金についての考え方、恋愛に至るまで生きる中で通るであろう様々な人間のターニングポイントで、どんな風に思考を巡らせれば幸せに近づけるかを神様から学んでいき、主人公のさとう氏がそれを実現するために学んでいくという内容になっています。

その内容については、自分の考え方とは全く違う視点から物を見ていて参考になるものも多かったでした。逆に、理解が難しく共感ができないものもいくつかありましたが、違う視点で物を考えるという事が非常に学びになったなと感じます。

今から紹介するのは、本書の内容を切り取って言葉の意味を解説していきたいと思います。私が見てよかったなと思う部分をかいつまんで紹介する形になりますので、ご了承ください。

②人はもうすでに幸せ

本書の内容として、大原則となる考え方があります。

それは『その人の現実に、その人が望んでいない事は1つとして起こらない。この世はすべてその人の思い通り』であるというものです。

神さま曰く、「その人が思っていること、信じていることが現実になっている=願いは常に叶っている状態」だというです。

早速意味がわかりませよね?幸せだと感じていないから幸せになりたいと願ったり、望んでいない事が人生には起こるから不満や不安などが出るんじゃないのか?と思ったりします。

しかし、これには原因があるようです。

  • 願いが叶うころに本人が願ったことを忘れている
  • 願いが複雑で、叶ったことを本人が気づけていない
  • 間違った願い方をしたことで、変な形で叶う事がある

その結果、『望んでない事が人生には起こってつらい・苦しい・悲しい』という気持になっているだけだという事です。

ここでいう願いとは色々なものがありますが、本書では願いの中でも『信じる』という願いについての話があったので紹介していきます。

その人が『信じている事』=『そうであってほしい』と願っている事です。

本書での例えでは、①『正義は勝つ(信じている事)』=『正義は勝ってほしい(願いの形)』、②『簡単に幸せにはなれない(信じている事)』=『自分の事を簡単に幸せにするなよ!(願いの形)』という形になるという事です。

空中から100億円出てこい!と口で発言しても、100億円は出てきません。本気でお願いしても叶いませんよね。しかし、神さま曰く、それは『物質は空中から突然出てきたりはしない』、『簡単にお金持ちにはなれない』、『魔法なんて使えない』などなど色々な信じている事が邪魔をして、その信じている事が叶った形として100億円は出てこない。願いは叶っているという事になるようです。

バラの花が目の前にあったとしたら、Aさんは『綺麗だ』と感じ、Bさんは『トゲがあって痛そう』と感じ、Cさんは『良い匂いがしそう』だと感じるかもしれません。これもその人が信じている事が違うので、見たものの『解釈』が変わってくる例です。

Aさんは『花は美しい』と信じていたから『バラは綺麗』と感じ、Bさんは『とがっている物は触ると痛い』と信じているから『トゲは痛そう』と感じ、Cさんは『花の匂いはいい香りだ』と信じているから『良い匂いがしそう』と感じたのかもしれません。同じものを見ても、その人が信じている事で物の見え方が全然違いますね。

この例から、たったひとつの事実はどこにもなくて、あるのはその人ごとの『解釈』だけという事になります。

つまり、現実とはその人が信じたとおりに見えているだけの幻だという事になります。

では、その信じるというものはどうやって作られるのかという疑問が出てくるのでしょうか?そのヒントに『固定観念』というものがあるので、つぎから紹介していきます。

③固定観念を変えるには?

前の章で『信じることしか現実には起こらない』という話をしました。

しかし、私たちの人生は思い通りに順調に進んでいるのでしょうか?そう感じている人がどれくらいいるでしょうか?多分大半の人は「思い通りではない」、「あまり幸せではない」、「こんなはずじゃなかった」など否定的な考えになっている人もいるのではないでしょうか。

人生信じたとおりに歩めているのに、そう思えない理由があると神さまは言っています。それは人間には2つの意識があるからだといいます。

心理学的には『顕在意識(表層意識)』と『潜在意識(深層意識)』の2つです。

例で挙げるなら、宝くじを持っていたとして『宝くじに当たりたい』という願いは表層意識になります。しかし、深層意識では『宝くじは当たらないもの』と強く信じています。信じているという事はそうであってほしいと願っているという事になります。

もっと身近な所でいえば、『床は硬いものだ』と信じてなければその人に現実には硬い床は存在しておらず歩くこともままならないはずです。これは深層意識の中で『床は硬いもの』と無意識に考えているからです。

この無意識にずっと考えてくれる機能の事を『観念』と呼びます。

という事は『観念』=『無意識に信じていること』となります。これが良い方向にも悪い方向にも向いてしまう原因となってしまいます。

観念は観念を生んで新たに観念を作っていく無限ループとなります。その中でできたその人の深層意識にある観念が『固定観念』と言われるものになります。

例えば『お金を増やす』+『難しい』=『お金持ちになるのは難しい事だ』という観念が出来上がり、『お金持ち』+『嫌な人』=『お金持ちは嫌な人だ』という観念が出来たとしたら、お金持ちになりたくないという方向に観念が向いていきます。表層意識ではお金持ちになりたいと言っていても、深層意識ではお金持ちになりたくないという観念があり、矛盾が出てきます。しかしこれは多くの人が抱いている事で特別なものではありません。

そしてこの例でいえば、もし本当にお金持ちになりたいと願うなら、この深層意識で出来上がった固定観念をまずはちゃんと理解して、そのうえで変えていかなければいけない事もわかっていただけたでしょうか?これから自分の固定観念のチェックの方法を書いていこうと思います。

固定観念を知る為に

最初で『現実』とはその人が信じたすべての事が叶っていると言いました。という事は、固定観念を知る為には『目の前で起こっている現実をちゃんと見ること』が固定観念を探る方法となります。

なんか身も蓋もないなと思いましたが、これが唯一の方法です。それは『現実』というものは自分が何を信じているかを映す鏡だからです。

鏡に映っているものすべてが、あなたが望んだものになります。しかし、この『見る』という事が非常に難しいなと私は感じました。

実際の鏡を見たときに、私たちが見るは何だろうかと考えて、鏡を見る目的は移った自分を見るという事になります。たとえば朝起きて寝ぐせチェックや歯磨きの時に磨けているかチェックするように鏡を見ていますが、そのどれも自分の一部しか見えていません。しかし本書では鏡に映る全てのものがあなたの望んだものだといいます。つまり、自分以外のすべての背景、鏡が広ければその分見渡せる範囲も増えますよね?

現実=信じているものを映す鏡だとしたら、その範囲はどれほどになるのでしょうか?

現実世界すべて自分の信じたものならば、花や鳥や山や海や身の回りの物や好きな人嫌いな人も全て自分が信じて自分の現実に現れたという事になります。その一つ一つを見つめて解釈していくのはとても難しいことだとおもいます。

しかし、本書では固定観念を探る方法として感情について考えてみる事をかいてあり、これなら自分の事を知り変えていけるきっかけになると感じたので紹介してみます。

なぜそう感じたのかを考える

人は喜怒哀楽など感情によって一喜一憂する動物です。しかし、それを同じ出来事でも感じ方は人それぞれです。例えばお菓子のチョコレートを見て『すごくおいしそう』と思って喜ぶ人もいれば、『太りそう、カロリー高そう、体に悪そう』とネガティブな方向に考える人もいると思います。この感情にこそその人の固定観念という前提があるという事になります。

人によって感じ方が違うという事は、人は感情を選択できるという事です。しかしほとんどの人は感情と一体化しており、感情に振り回されて生きている人が多いです。感情が現れたときに、その感情を静観しなぜその感情になったかを考える事が固定観念を探るきっかけとなります。

そして、その感情について『どうして自分はその感情を選択したのだろうか?』と考える事で固定観念が見えてくるようになります。つまり感情がわく理由について考えてみるという事です。

シュークリームが好きな人は、シュークリームをもらったら嬉しいという感情になると思います。しかし、甘いものが苦手な人や、糖尿病などの理由で好きだけど食べれない人にシュークリームをあげるとどんな感情になるでしょうか?嫌いな事を知っててワザと渡したのか?病気で食べれないのに甘いものを持ってくるなんて!と怒りの感情になったり、自分の事が嫌いだから嫌がらせで渡したのかと考えて悲しい気持ちになったりするかもしれません。

しかし、シュークリームを渡した人の本当の気持ちはわかりませんし、シュークリームには何の罪もありません。そこにあるのはもらった人の解釈だけです。その解釈は何かを前提として、感情が湧いています。

どんな小さな感情にも、その人の『勝手に信じている固定観念』が前提としてあるはずなので、自分の抱えている固定観念を知るためには自分が感じた感情を静観し、なぜそう感じたかを考える事で、固定観念が見えてきます。

そしてその固定観念に気づくことができたら、感情に飲まれて悲しんだり怒りで我を忘れてしまう事もなくなるはずです。

ここまでは自分の固定観念に気づくまでの話でした。次からは固定観念の変え方について書いていこうと思います。

固定観念を変えるには

意識には2種類あり、表層意識と深層意識が存在するといいました。表層意識は普段自分が考えてコントロールできる意識です。反対に深層意識の方は無意識に自分が信じている観念が働いている領域となっています。

そして表層意識と深層意識の大半が相反することを信じている状態で、矛盾している事が多いのです。そして、相反することを信じる矛盾がある事で悩みがでてくるから苦しくなるのです。

表層意識は自分の考えであると意識できるので、容易に気づけるのですが、深層意識は無意識に信じているものでコントロールが出来ません。そしてこの深層意識は他人の口や行動としてあなたの現実に現れます。そして大半は自分と意見が違う他人、つまり”あなたの嫌いな人”として現実世界に存在すると神さまは言います。

それでは、矛盾して信じる状態を変えて固定観念を消すためにはどうすればいいのでしょうか?答えは簡単です。それは”嫌いな相手に歩み寄る”ようにすればいいのです。

嫌いな相手の言っている事が自分の深層意識だとしたら、自分の深層意識で信じている事=固定観念を受け入れる事に繋がります。表層意識を+1だとしたら深層意識は-1です。この2つを合わせる事で0の状態に戻すことができるので、固定観念が消えてフラットな状態となれますよね?

他人の意見も自分の深層意識で、それを言わせているのも自分だと気づければ、受け入れやすいのではないでしょうか?

これが自分の世界を変えるための1歩目となります。では、次のステップに進むためにはどうすればよいのでしょうか?神さま曰く上手に”想像”することだといいます。

しかし、想像するとだけ言われても何をどう想像すればいいかわかりませんし、ちゃんと想像するためのコツも存在する様ですので、次から想像について少し考えてみましょう。

④想像のコツ

前の章までは、信じたことが現実になる世界で信じるものは自分の固定観念が作りだしており、表層意識と深層意識の相反するものがあるから悩んだり苦しくなったりすると言いました。固定観念を消すために嫌いな人に歩み寄る事で、相反する固定観念を相殺してフラットな状態に戻すという所まで紹介しましたね。

では今回は次のステップとして、『信じたことが現実になる世界』を変えるためには違う事を信じていく必要があります。その為に現実とは違うことを『想像』することだといいます。

神さま曰く、”想像する力というのは、現実とは違うことに思いを巡らせることができる奇跡のような能力である”といいます。

目の前で起こっている現実はただの現象に過ぎません。そこに意味を付けるのは、その人の解釈だけです。同じ出来事でも違うことを思えるのが人間の面白いところです。

しかし、この想像も好き勝手に想像しているだけではダメなようです。想像にもコツがあるので、一緒に学んでいきましょう。

否定語を使って想像しない

例えば、辛い物が苦手なDさんが外食に行ったときに、注文票を見て『辛い物苦手だから辛くないやつをお願いします』といって注文していたとしましょう。

しかし、この注文の仕方では辛い以外の食べものとして甘いもの、酸味のあるもの、にがみのあるもの、塩味のあるものなど色々な味がある為、本当にDさんが欲しいものがわかりません。

Dさんは甘いものが好きで本当は甘いものを注文したいと考えていたといたら、注文するためには”甘い物がほしいです。甘い味付けの料理をください”と言わないと自分の望んだものが出てきません。

これは甘いものが欲しいと願っているのに、”辛いもの”の事を考えながら注文しているので、願いが不透明になってしまいます。

辛いものがいやだと言っている間は、常に辛いものの事を想像しているという事です。願っている事は甘いものを食べたいという事なのに、辛いものを考えていたら辛いものを願っている状態になります。それを受け取った相手はDさんの願いに気づくことは難しいのでそれ以外の選択肢の中から選んでくる可能性が高くなりますね。

そして、甘いもの以外の料理が出てきたときにDさんは『甘いものが食べたかったのに!』と怒ってしまうかもしれません。しかし、Dさんの願いである『辛いもの以外で』という願いは叶っているはずですよね?

これは想像する時に否定する言葉を使っているからです。信じた事が叶う世界にいるのなら、この場合は甘いものを想像し『甘いものを下さい』といえば簡単に叶う願いであったはずです。しかし、嫌いなものを考えて『辛いの以外で』と注文すると、辛い物を否定した状態となり、本当の願いがわかりません。

なので、想像する時のコツは『否定語は使わない』という事になります。言い換えるとす『好きなやポジティブな事を想像』することで願いの形がそちらに向かいやすいという事になります。

想像の中は自分の自由なので、嫌いな事を考えるのではなく、これからは肯定的で自分の好きなものを考えながら口に出して正しく想像できるようにしたいですね。

⑤不足も必要

最近では、幸せになる為に自分の「ない」もの(不足)よりも「ある」もの(充足)に目を向けましょう、という内容の本をたくさん目にする機会が増えました。

そういった自己啓発本でよく書かれている内容だと思います。本書でもこの考えが紹介されていました。

身近に「ある」ものに目を向けてみる事で、幸せは近くに「ある」と気づくことができるという考え方です。例えば私の場合ですが・・・

  • 健康な体が「ある」
  • 住める家が「ある」
  • 子供と遊ぶ時間が「ある」
  • 不自由しないだけのお金が「ある」
  • 便利な家電が「ある」
  • 笑える環境が「ある」

これだけでも『自分は幸せな環境で生きているんだな』と実感が持てます。しかし、ここまでは他の本でも言われている事だと思います。

本書では、これとは逆の「ない」もの(不足)も必要だと紹介されています。これはそもそも人は不足がないと充足を得られないからです。

要は比較対象が無いと人は充足感を得られないからですね。

しかし、現実は元々その人の信じている事がすべて叶っているといいました。ではなぜ「欲しい」や「なりたい」などの欲望が出てくるのでしょうか?

神さま曰く、人には欠乏欲があり「欲しい」や「なりたい」などの願いを叶えるには、1度持っていない自分やなれていない自分を作らないといけなくなります。

欲しいと願った時に、それを叶えるために自分の中にあるほしい部分が切り離されて、現実に出てくるイメージのようです。

例えば、お金が欲しいと願ったとしましょう。するとその願いを叶えるためにお金がない・お金に困っている自分を作らないといけません。それが現実に現れているという事になっている様です。説明していてあれですが、正直むずかしいですね^^;

簡単に言うと、「不足」の部分は現実に現れるので目に見えやすく理解しやすいです。反対に「充足」の部分はすでに持っている物なので目に見える事がほとんどないので意識しづらいのです。

目に見えるから自分の「ない」ものを探してしまい、すでに「ある」ものは意識しづらいから、常に「自分はなにもない」などの不安にかられるようになります。

しかし、この「不足」や「不安」にこそ正解がある事も多いのです。

自分を超えた「不足・不安」な部分にこそ正解がある

皆さんは可視光線を知っていますか?まずはその説明からしていきます。

可視光線とは、人が目に見える電磁波の事を言います。電磁波の波の大きさからその種類は多岐にわたります。よく耳にするであろうX線・赤外線・レーダー波・ラジオの周波数・TV波も全て電磁波の種類です。その他にも色々ありますが、人間が見える可視光の範囲はなんと全体の0.000001%と言われています。

そんなに少ない光しか見えていないのかとびっくりしました。つまり残りの99.999999%の光に関しては、私たちはそこにあるのに見えていない状態なのです。

その他にも人には5感と言われる器官を使って自分とそれ以外の外界を把握しています。視覚・嗅覚・聴覚・味覚・感覚(触覚などの体性感覚など)がそれに当たります。しかし、人間にわかる範囲は視覚だけでもほとんど認識できていない状態です。

嗅覚は人間よりも犬やクマやゾウは嗅覚がものすごく発達しており、人ではわからない匂いも嗅ぎ分けることができます。聴覚では人間よりもコウモリやイルカや犬が良い事が知られています。味覚に関しては、人間よりも牛や豚やナマズが良い事がわかっています。

これはそれぞれの生活環境の違いによって必要となる感覚器官がとがった性能になっている事が要因だと思います。見える・感じる幅がそれぞれ違うという事は、それぞれの動物で見えている世界は違うのかもしれません。

ここで言いたいことは、我々が見ている現実というのは実はすごく限られた部分だけだという事です。むしろ見えていない世界の方がたくさんある事がわかります。この見えている0.000001%の中で正解を見つけようと努力するよりも、今まで目を向けていなかった99.999999%の世界に目を向けてみた方が世界が広がるのではないかという話です。

もちろん、見えていない世界を見るという事は自分の知らない世界なので「不安」が付きまといます。しかし、この狭い視野の中に正解が見いだせないという事は、見えていない「不安」な所に自分が求めている正解がある可能性が高いという事ではないでしょうか?

しかし、不安を自分でコントロールしたいと願うという事は、自分の信じている範囲の中だけで自分をコントロールしたいという事です。つまり、見えている0.000001%の中で幸せになりたいと願っているという事になります。

よく『どうにかなるさ』という感じで行動した人の方が成功しているという話を耳にします。この「不安」を感じた後に行動できるかその場にとどまるかで、正解を見つけられるかが大きく変わるのではないでしょうか?

不安の外に出て流れに身を任せながら上手に泳げたら、案外正解にたどり着くのは速いのかもしれません。まったくのノープランは問題ですが、自分の信じた事が見渡しても周りにない時は不安の外に探しに行くことで自分の正解が見つかるかもしれませんね。

⑥幸せでありたいなら感謝をする

人は、なぜ生きているのか?それは幸せを見つけるために生まれてきたから。・・・とこんなセリフを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?

そもそも幸せとはなんなのでしょうか?私は時々考える事があります。今の状態は幸せといえるのか?幸せを感じる事がこれからの人生にあと何回あるんだろうかと。

その1つの答えをこの本で書かれていたので紹介したいと思います。

結論を言うと、『人は幸せにはなれない』です。

というのも、初めから読んで頂けている方なら察しがついているかもしれませんが、神さま曰く、人というのは『生まれたときからずっと幸せだから』これ以上幸せにはなれません。

しかし、「幸せになりたい」と望んでいると「幸せではない自分」を現実に作らないといけなくなります。もうすでに幸せなのにです。

でも人は目に見えない「ある」幸せよりも、目に見える「ない」ものからネガティブになり不幸を感じてしまう事が多いように感じます。では、幸せだと実感するためにはどうすればいいでしょうか?

神さまはその答えに『感謝』をすればいいと答えてくれています。『感謝』とは”起こるすべての出来事を認める行為”だからです。という事は、起こるすべてとは自分が信じたことなので信じたことが叶ってくれたことに感謝をするという事です。

しかし、これを聴いた人の中には『感謝』すれば幸せになれるのか!じゃあとりあえず感謝してみよう・・・と感謝を幸せになる為に道具として見る人もいるのではないでしょうか?

ここで私が一番刺さった神さまの言葉があります。それは『幸せになる為に感謝するのではない。感謝している時こそが、幸せなんだ』です。

道具として感謝するという事は、そこには感情が乗らないと思います。

まずは身の回りの家族、仲間、環境。なんでもいいので自分の「ある」ものを見つめてひたすらに全力で感謝をする事を薦めています。そうするとその感謝の対象に対して『ありがとう』という言葉が自然と出てくるのではないでしょうか?

この感謝するという事は誰にでもできるし、その対象が多くなるほどに幸せを実感できるのではないでしょうか?

私はよく家族に対して感謝するようにしています。自分の奥さんには『マイペースな自分を文句も言わず受け入れてくれてありがとう』、『やりたい事をやらせてくれてありがとう』、『子供たちの事を1番に考えてくれてありがとう』などです。子供たちに対しては『親にしてくれてありがとう』、『一緒に遊んだり寝てくれてありがとう』、『笑ってくれてありがとう』などですね。もちろん心の中だけでですが・・・

当たり前の事でも、ひとつひとつを考えていくと家族という事に対してだけでも感謝が止まりません。以前は当たり前だと考えてこんな風に考える事もなかったですが、今の思考になってからは本当に幸せだと感じる事が増えたなと実感があります。感謝の力は凄まじい限りです。

もし幸せを実感できていないという方は、是非皆さんの生活の中にも『感謝』を取り入れてみてはいかがでしょうか?

⑦まとめ

という事で、今回は『神様とのおしゃべり』を紹介してきましたがいかがだったでしょうか?今回紹介したのは、本書でも切り取った一部分なので、まだまだ書きたい事も多かったですが、少しでも本書のいい所が紹介出来ていたら嬉しいです。

最後に今回の内容をまとめてみます。

  • 人はもうすでに幸せな存在
  • 現実に起こっている事は、自分の信じたことが叶っている状態
  • 固定観念には表層意識と深層意識がある
  • 嫌いな相手に歩み寄る事で、深層意識を変えることができる
  • 想像する時は「否定語」は使わない
  • 見えない「不安・不足」にこそ正解があるかも
  • 感謝をしている時だけが幸せを実感できる

もしこれを読んで本書に興味を持っていただけたら、是非本書を手に取って読んで頂ければと思います。

また、この本とは別にもう一冊「悪魔とのおしゃべり」という本もあるので、また読んだ後に紹介できればなと考えています。

それでは、最後まで読んで頂きありがとうございました。

ABOUT ME
KENP
30代で2児の父。子供が誕生してから、自分の一般常識や知識の低さに焦りを覚えて読書をするようになる。読んだなかで将来子供の為になりそうな本を紹介したいと考えブログを立ち上げる。年間読書20~30冊くらい。 趣味:読書・麻雀(オンラインゲーム)